現役層の将来の資産を守りたい

当初はテレマーケティングを実施し、興味を示した家庭には髙塚氏が自ら訪問して家計の悩みをヒアリングした。間もなく、詳細なファイナンシャルプランを作成するサービス「100歳家計簿」をスタートさせた。

このサービスの効果は絶大で、ほとんどの顧客が家計の改善を目指し、積極的にセールスしなくても保険見直しや資産運用に対するアドバイスを求めてきたという。「どの家庭にも共通する悩みが『お金が貯まらない』こと。生涯にわたる家計の収支が可視化されると、保険商品に支払う保険料がいかに足かせになっているのかを痛感するのです」。

保険見直しの際にも、単に保険料の安い商品への乗り換えを提案するわけではない。保険商品の本質的な必要性や役割を理解するには、健康保険や年金など社会保障の知識も不可欠だ。こうした基本的な情報を、まさに手取り足取りでゼロから伝えていった。

多くのIFAがまとまった資産を持つ高齢者層を主なターゲットにしているのに対し、フィナンシャルクリエイトは現役層も重視する。顧客のボリュームゾーンは30代、40代の現役層だと髙塚氏は強調する。「社会を支える現役世代の将来の資産を守ることを大切にしたい。確かに高齢者層は短期的な収益につながりやすいが、競合も多い。現役層はブルーオーシャンであり、長く付き合うことができます」。