finasee Pro(フィナシープロ)
新規登録
ログイン
新着 人気 特集・連載 リテール&ウェルス 有価証券運用 金融機関経営 ビジネス動画 サーベイレポート
岩本健已の志高く腰低く声明るく

「ドブ板」の日米比較 選挙も営業も地道に泥くさく

岩本 健已
岩本 健已
株式会社想研 執行役員
2024.10.24
会員限定
「ドブ板」の日米比較 選挙も営業も地道に泥くさく

コロナ禍以前の話になりますが、アドバイザー研修のたびに、何度もいただいた質問がありました。「岩本さんがアドバイザービジネスでモットーとしていることは何ですか?」

私は決まって、こう答えました。「ワクワク・コツコツ・トントンです。何もパンダの名前を叫んでいるのではありません。ワクワクは幼稚園の頃の遠足の前の晩の気持ちを思いだそう。コツコツはこれほど地味な仕事はないので粘り強く継続して取り組もう。トントンはドアノックの音です。すなわち、何はともあれお客さま訪問をしよう。という姿勢をあらわしたものです」と。

コロナ禍は対面営業から非対面営業、オンライン営業へのシフトを加速しました。もはや、お客さまのご自宅を訪問しなくとも、オンラインで効率よく面談できる時代になりました。

その後、コロナ禍は収まりましたが、オンライン面談は定着しました。しかし、私は少なくとも初対面、あるいはお客さまが望む限りは、アドバイザーはドアノックするべきと考えます。対面営業は、お客さまの心とアドバイザーの心が重なり合う「リレーションシップ」をもたらすものと思うからです。

ところで、先日BS放送で米国の大統領選挙に関する番組を視聴していたところ、私にとって意外な事実を知りました。米国の選挙の基本はいわゆる泥くさい「ドブ板選挙」だというのです。てっきり、盛大に資金を集め、知略の限りをつくしたマーケティング戦術が展開されているものと思っていましたが、それは表面上のことにすぎないそうです。

まもなく、日米で大きな選挙が行われます。まず今月27日は日本で第50回衆議院議員総選挙の投開票。来月5日は米国で4年に一度の大統領選挙が行われます。選挙制度が異なるので一概に比較ができないことは承知の上で、あえて比べてみることにします。

日本は公職選挙法138条で、選挙運動における戸別訪問を禁止しています。個々の家を訪問する行為を禁止しても、選挙運動や意見表明の自由を侵害することにはならないと解釈されています。一方で米国の選挙は戸別訪問が認められ、選挙戦が終盤に入ると特に重要視されているようです。今回の選挙でいえば、民主党のハリス陣営も共和党のトランプ陣営も、大接戦が予想される中、自らの支持者を戸別訪問し「投票に行こう」と働きかけに懸命です。

我が国でも、かつての選挙運動では、候補者や運動員が有権者の民家を一軒一軒回り、支持を訴えました。各家の前に張り巡らされた側溝(ドブ)をふさぐ板を渡り訪問したことを由来とした「ドブ板選挙」が行われていました。

足元、SNS 等の広がりは目覚ましいものがあり、選挙自体がドブ板を代表とする地上戦からSNSをはじめとするネット全盛の空中戦の様相を呈しています。選挙ではありませんが、俗に、地道な活動、ドブ板を踏むように路地裏までくまなく歩いて行う営業をドブ板営業と呼んだりします。何やら非効率な前時代的な響きでありますが、アドバイザービジネスもロボットの登場を歓迎し、それで満足されるお客さまもいらっしゃれば、アドバイザーから直接助言を受けることを期待されているお客さまもいらっしゃいます。

8月8日のコラムでもご紹介した、米国エドワード・ジョーンズ社のゴルフボールの話ではありませんが、訪問の効果はまんざら捨てたものではありません。ドブ板営業と呼ぶかはさておき、アドバイザービジネスにおいてもドブ板の訪問対面営業は残っていくだろうと私は予測します。

それではみなさん、日本の将来のために清き一票を!

コロナ禍以前の話になりますが、アドバイザー研修のたびに、何度もいただいた質問がありました。「岩本さんがアドバイザービジネスでモットーとしていることは何ですか?」

続きを読むには…
この記事は会員限定です
会員登録がお済みの方ログイン
ご登録いただくと、オリジナルコンテンツを無料でご覧いただけます。
投資信託販売会社様(無料)はこちら
上記以外の企業様(有料)はこちら
※会員登録は、金融業界(銀行、証券、信金、IFA法人、保険代理店)にお勤めの方を対象にしております。
法人会員とは別に、個人で登録する読者モニター会員を募集しています。 読者モニター会員の登録はこちら
※投資信託の販売に携わる会社にお勤めの方に限定しております。
モニター会員は、投資信託の販売に携わる企業にお勤めで、以下にご協力いただける方を対象としております。
・モニター向けアンケートへの回答
・運用会社ブランドインテグレーション評価調査の回答
・その他各種アンケートへの回答協力
1
前の記事
米国で出会った「水もしたたる良い男」 ~アドバイザーの模範生?~
2024.10.10
次の記事
KKR創業者・クラビス氏の「私の履歴書」は必読です 
2024.10.31

この連載の記事一覧

岩本健已の志高く腰低く声明るく

100歳人生の時代(下)~コラム最終回にお伝えしたい3つの矜持~

2024.12.26

100歳人生の時代(上)~定年がゴールではない~

2024.12.12

「岩本の研修は即効性がない」とのお叱り ~人生には無駄に見えて重要なことが沢山ある~

2024.11.28

防御は最大の攻撃なり アイスホッケーと投信窓販

2024.11.14

KKR創業者・クラビス氏の「私の履歴書」は必読です 

2024.10.31

「ドブ板」の日米比較 選挙も営業も地道に泥くさく

2024.10.24

米国で出会った「水もしたたる良い男」 ~アドバイザーの模範生?~

2024.10.10

私の人生を変えた、たった一文字 ~秋田の老舗女将の風呂敷~

2024.09.26

AI時代に生き残る仕事は? 大前研一氏の予言は「介護士」、岩本予想は「資産運用アドバイザー」

2024.09.12

あなたの転機になった言葉は何ですか
~「セレンディピティ」に取りつかれた私~

2024.08.22

おすすめの記事

SBI証券の売れ筋は「S&P500」や「NASDAQ100」が復調、国内株では「日経225」が衰えて「TOPIX」が好調

finasee Pro 編集部

「口座を開く」から「資産形成が根づく」へ――日証協の調査が示す国民皆資産形成への次の一手

文月つむぎ

日経平均が下落しても「国内株式型」に約5564億円の資金流入、新設の「テック・リーダーズ」や「構造変化日本株」が大型化=26年7月投信概況

finasee Pro 編集部

マネックス証券で「日経半導体株」が大きくランクダウン、「オルカン」「WCM」「世界のベスト」を再評価

finasee Pro 編集部

米国経済 Deep Insight 第18回 
米インフレを見極める3つのポイント

窪谷 浩

著者情報

岩本 健已
いわもと・たけみ
株式会社想研 執行役員
1953年(昭和28年)生まれ71歳。銀行・証券会社・資産運用会社と金融業界一筋から、2023年に金融メディアの(株)想研に入社。銀行系投資顧問会社設立メンバー(1985年)、銀行の投信窓販解禁準備責任者(1997年)などを務める。全国地方銀行協会主催の新任支店長研修で3年連続講師。約60の銀行に対し、約500回、延べ約2万人に研修を実施する。趣味はアイスホッケーで71歳の現役選手(GK)。北海道苫小牧市の「王子製紙nepiaリンク」にアイスホッケー関連書籍300冊超とパネル等を寄贈。ビジネス信条は「信頼と継続」。著書「『志』高く『腰』低く『声』明るく」(地域金融研究所)
続きを読む
この著者の記事一覧はこちら

アクセスランキング

24時間
週間
月間
SBI証券の売れ筋は「S&P500」や「NASDAQ100」が復調、国内株では「日経225」が衰えて「TOPIX」が好調
佐々木城夛の「バタフライ・エフェクト」第20回:生活道路の「30キロ規制」が各セクターにもたらす意外な影響とは

個別商品から、経営の仕組みへ―金融庁モニタリング結果(FDレポート)が示した顧客本位の次の段階―
「支店長! 本音が知りたいです! 顧客本位と成果(収益)のバランスをどのように考えていますか?」
「売る」から「支え続ける」へ――「プログレスレポート2026」が示す資産運用サービス改革の現在地
「口座を開く」から「資産形成が根づく」へ――日証協の調査が示す国民皆資産形成への次の一手
顧客本位と投信ビジネスの成長を両立させるアクティブファンド活用論
マネックス証券で「日経半導体株」が大きくランクダウン、「オルカン」「WCM」「世界のベスト」を再評価
【第1回】株式ファンドは何を見て選ぶのか
【連載】藤原延介のアセマネインサイト㉞
変動の大きい市場環境の中、投信市場への資金流入は過去最高に
個別商品から、経営の仕組みへ―金融庁モニタリング結果(FDレポート)が示した顧客本位の次の段階―
顧客本位と投信ビジネスの成長を両立させるアクティブファンド活用論
佐々木城夛の「バタフライ・エフェクト」第20回:生活道路の「30キロ規制」が各セクターにもたらす意外な影響とは

マネックス証券で「日経半導体株」が大きくランクダウン、「オルカン」「WCM」「世界のベスト」を再評価
【第1回】株式ファンドは何を見て選ぶのか
日経平均が下落しても「国内株式型」に約5564億円の資金流入、新設の「テック・リーダーズ」や「構造変化日本株」が大型化=26年7月投信概況
「口座を開く」から「資産形成が根づく」へ――日証協の調査が示す国民皆資産形成への次の一手
楽天証券で「半導体関連株」に警戒感、インデックスファンド一辺倒からアクティブファンドの活用も視野
「売る」から「支え続ける」へ――「プログレスレポート2026」が示す資産運用サービス改革の現在地
2026年3月期の地銀・第二地銀「預り資産取扱い動向」を読み解く
【第1回】株式ファンドは何を見て選ぶのか
「支店長! お客さまとの雑談が大切とおっしゃいますが、何を話していいかわかりません。時間もありません!」
佐々木城夛の「バタフライ・エフェクト」第20回:生活道路の「30キロ規制」が各セクターにもたらす意外な影響とは

2026年3月期の地銀・第二地銀「預り資産取扱い動向」を読み解く
個別商品から、経営の仕組みへ―金融庁モニタリング結果(FDレポート)が示した顧客本位の次の段階―
「売る」から「支え続ける」へ――「プログレスレポート2026」が示す資産運用サービス改革の現在地
顧客本位と投信ビジネスの成長を両立させるアクティブファンド活用論
広島銀行の売れ筋で「ポラリス」と「世界経済インデックス」が逆転、米国株は「S&P500」より「メジャー・リーダー」
「事業者支援で銀行は儲かるのか?」に対する答えは……新プログレスレポートに見る金融庁の“経産省化現象”
マン・グループの洞察シリーズ⑲
AI投資ブーム:いずれ調整を余儀なくされる
ランキングをもっと見る
finasee Pro(フィナシープロ) | 法人契約プランのご案内
  • 著者・識者一覧
  • 本サイトについて
  • 個人情報の取扱いについて
  • 当社ウェブサイトのご利用にあたって
  • 運営会社
  • 個人情報保護方針
  • アクセスデータの取扱い
  • 特定商取引に関する法律に基づく表示
  • お問い合わせ
  • 資料請求
© 2026 finasee Pro
有料会員限定機能です
有料会員登録はこちら
会員登録がお済みの方ログイン
有料プランの詳細はこちら