不動の人気を誇るアライアンス・バーンスタイン
5ファンドが同率3位、投信選択は分散傾向か
『Ma-Do』モニターが選んだ「自分が買いたいアクティブファンド」
この1 年、本アンケートでは金融のプロが自ら購入したい「アクティブファンド」について、意見を取り続けてきた。
その間、常に1 位を獲得し続け、今回も首位に輝いたのが「アライアンス・バーンスタイン・米国成長株投信」だ。「基準価額がかなり落ちているため、割安な水準で購入単価を下げたいから」(東海地方/地銀)、「中長期的に成長しそうな銘柄を保有しており、高値を追わずに冷静な投資をしているので」(関東地方/証券会社)など、米国の株安を逆手に取った意見や、長期的な視野で投資が行われていることが、今回同ファンドを選択した理由となっていた。
2 位は、やはり常に上位に食い込む「キャピタル世界株式ファンド」。同ファンドに対するコメントは、運用会社としての信頼度を高く評価する意見が多いのが特徴だ。「長期での実績があり、下がっても上がることが期待できる。顧客が安心できる資料の作り方になっている」(関東地方/証券会社)、「過去も今もこれからも変わらない。長期的に、普遍的に信頼できる運用会社だから」(関東地方/ IFA)など、絶大な信用を得ていることが感じられた。
3 位には、同率で5 ファンドが並ぶ結果に。各ファンドが選ばれた理由を列記する。
「netWIN GS テクノロジー株式ファンド」/「何度も買っていて、今後もパフォーマンスに期待ができそうで、今は割安と考えているから」(東海地方/地銀)。
「グローバル・ロボティクス株式ファンド」/「採用以来運用を見ているが、銘柄選択の適応性やパフォーマンスが優れていて信頼できる」(東海地方/第二地銀)。
「ひふみプラス」/「マーケット環境に応じて投資先を柔軟に組み替えており、株価下落時に成長が期待できる企業に投資する方針が気に入っている」(北海道・東北地方/地銀)。
「フィデリティ・日本成長株・ファンド」/「トップ10 内の組み入れ銘柄の顔触れが見事。中長期で保有すれば大きく上昇するだろうと考えている」(北海道・東北地方/地銀)。
「三菱UFJ 純金ファンド(愛称:ファインゴールド)」/「金はどのような投資環境下でも、絶対的な資産として保有することができるから」(近畿地方/地銀)。
関税を含む米国トランプ政権のさまざまな施策に端を発した株式市場や通貨の不安定感もあり、これまでインデックスファンド一辺倒だった投資家の目がアクティブファンドにも向くようになってきた。資産運用立国を標榜し、国民に「長期・積立・分散」を促す日本にとっても、投資家がアクティブファンドを意識するのは意味のあることではないだろうか。そんな状況下で、金融のプロが買いたいと思えるファンドの選定基準は、「長期的な成長期待」「運用会社への信頼」「銘柄選定力」などが大きなポイントになっていると言えそうだ。