米国では10月から新会計年度(2024年度)がスタートした。毎年の予算編成で歳出額を決定する裁量的経費の審議では、歳出法案に加え暫定予算案も含めて年度末まで審議が難航したため、歳出法の不成立に伴う連邦政府機関の閉鎖が懸念されていた。
このような状況に対し、共和党のマッカーシー下院議長は9月30日に11月17日までの暫定予算案を提出。同法案は同日中に上下院で可決され、バイデン大統領の署名によって成立したため、政府閉鎖はぎりぎりのタイミングで回避された。
グローバル経済の不透明感が強さを増していく中で、特に経済の中心地・米国については、中央銀行の舵取りから資本市場の値動き、政治の動向など、グロ-バル経済の変数となる事象が多いこともあり、国内金融機関からは投資の目線のみならず企業経営の観点でも強い関心が寄せられている。
当シリーズでは、ニッセイ基礎研究所の経済研究部で主任研究員を務める窪谷浩氏が、米国の社会・経済の先行きを考える上で欠かすことのできないイベント、ニュースや経済指標をピックアップ。さまざまな切り口から分析・解説していく。
米国では10月から新会計年度(2024年度)がスタートした。毎年の予算編成で歳出額を決定する裁量的経費の審議では、歳出法案に加え暫定予算案も含めて年度末まで審議が難航したため、歳出法の不成立に伴う連邦政府機関の閉鎖が懸念されていた。
このような状況に対し、共和党のマッカーシー下院議長は9月30日に11月17日までの暫定予算案を提出。同法案は同日中に上下院で可決され、バイデン大統領の署名によって成立したため、政府閉鎖はぎりぎりのタイミングで回避された。