「ヘッジ会計は難しい」のか?
この一連の連載は、銀行等機関投資家の運用において有益な、「実務に活かせる金融商品会計・金融規制」をテーマとしており、その隠れたテーマの一つは、「教科書では書かれていない実務」である。こうしたなかで、本稿ではヘッジ会計について、少し違った角度から取り上げてみたい。
本連載でしばしば言及しているとおり、数十年来の金利変動局面が到来する(かもしれない)とされるなか、銀行等金融機関としては、金利リスクを筆頭に、リスク管理のツールとしてのデリバティブ取引を機動的に行える体制を構築することが急務であり、ヘッジ会計は避けて通れない会計処理の技法のひとつだ。