金融アドバイザーと家電販売員の違い
政府が公表した「資産所得倍増プラン」において、特定の金融商品の仲介業や代理店に偏らない中立的なアドバイザーの普及を進めることが掲げられた。ほぼ時を同じくして、金融審議会市場制度ワーキング・グループ「顧客本位タスクフォース」の中間報告において、①金融商品を販売する金融事業を兼業しておらず、幅広い金融商品を対象としたアドバイスが可能であること、②金融商品の組成・販売会社からの手数料等を受け取らず、報酬は顧客からのみ得ていること、が中立要件として示された。背景には、「顧客の立場に立っていると謳いながら、特定の金融事業者や金融商品に偏ったアドバイスが行われているケースが見られており、顧客にとって誰が信頼できるアドバイザーであるかが分からない」との認識がある。
それにしてもなぜ、金融商品のアドバイザーに対して、ここまで中立性が議論になるのだろうか。