客観と主観のギャップについて分析

これまで紹介してきたような感じ方を聞く質問も織り交ぜ、客観的な評価とのギャップについて分析しているのがこの調査の特徴です。

具体的には、客観・主観それぞれの質問の回答を分析して、「高い」「低い」に分類しました。すると、4つのマトリックスができることになります。

客観スコアと主観スコアの両方が高い人は左上の「理想ゾーン」に、両者のスコアがともに低ければ右下の「要支援ゾーン」に入ります。主観スコアが高いのに、客観スコアが低いと右上の「自信過剰ゾーン」で、逆に主観スコアが低く、客観スコアが高い人は左下の「自信欠乏ゾーン」に入ります。「理想ゾーン」の人は問題ないのですが、その他のゾーンにいる人については、何らかの対策が必要と言えます。

出所:フィデリティ投信「フィデリティ・フィナンシャル・ウェルネス・サーベイ」(2021年2月)

日本人は「理想ゾーン」に35%の人が入りました。左下の「自信欠乏ゾーン」には最多の38%の人が集まりました。彼らは、傍から見ると懐事情は悪くないのに、不安を感じてしまっている人たちです。右上の「自信過剰ゾーン」は自分では大丈夫と思っていても、データの裏付けがない人たちですが、わずか3%でした。右下の「要支援ゾーン」は、問題があることを自分でもわかっているし、データもそれを裏付けている人たちで、24%いました。