分散投資でリスク低減 人生100年時代の老後の時間を資産運用の味方に
問題は「果たして年率3%以上の運用が可能かどうか」、「リスクは大きくないのか」ということです。
投資はやみくもにやれば良いのではなく、リスクを低減することが重要ですが、リスク低減の方法の一つが分散投資です。
分散投資にはざっくり分けて投資商品の分散と時間分散があります。
一般的には年齢が高くなるほど低リスクの運用をすべきというのがセオリーですが、人生100年時代の運用となると少し話が違ってくると思います。なぜかというと、60歳以降100歳までの期間を考えた場合、30年、40年のスパンでの話になるからです。
100歳がゴールとなれば、60歳から始めたとしても極めて長期間になるので、時間分散により資産運用のリスクはかなり低減できるはずです。従ってその分リスクが取れるわけです。
時間分散とは、例えば一度に750万円投資するのではなく、一旦預貯金などの安全資産に入れておいて、そこから毎年つみたてNISAの枠である年当たり40万円ずつ(毎月33,000円)をリスク資産に投資するというやり方です。
750万円をすべてリスク資産に向けるというのは一見リスキーな感じがするかもしれませんが、退職金全体で考えると、退職金の75%はほぼ元本確保型の「企業年金」という資産です。それを考えれば、25%の中で多少リスクの高い運用をすることは決して間違ってはいないと思います。むしろ、老後のたっぷりある時間を活かして資産運用に向けた方がよいでしょう。