評価会社がピックアップしたESG関連の投資信託(ファンド)を見てみよう

ただし厳密にいうと、「国内株式型ファンド」「バランス型ファンド」などと同じように「ESGファンド」というカテゴリーがあるわけではありません。

そこで今回は、投資信託の評価を行う三菱アセット・ブレインズに独自の基準でESG関連の投資信託を選んでもらったところ、39の商品が該当しました。

以下、一挙に紹介します。

				 		ESG関連ファンドの名称と純資産総額 (百万円)*、分類 	1	グローバルESGハイクオリティ成長株式ファンド(為替ヘッジなし)(未来の世界(ESG))	925,215

出所:三菱アセット・ブレインズ

上表では三菱アセット・ブレインズがESG関連と定義した投資信託のうち、2015年以降に設定されたものを純資産総額の多い順に並べています。純資産総額は、投資家から集めている資産の規模を意味していますから、上位にある投資信託ほど、多くの投資家から支持を集めているといってもいいでしょう。

また、上位を見ると国内ではなく外国株式を投資対象とする投資信託が多くなっています。これには2つの背景があると思われます。

1つは、ESG投資が欧米を中心に普及しているため。もう1つは、成長力の高い企業が海外に多いためです。

例えば総運用資産に対するESG投資の比率は、2018年時点でヨーロッパは48.8%、アメリカでは25.7%。一方で日本は18.3%にすぎません。ESGに対する意識の高い海外のほうが、持続可能な社会に向けた取り組みを強化する企業=投資先の選択肢も多いといえます。

また、特にアメリカではAppleやAmazonなど世界をリードするような企業が次々に登場し、経済の原動力になっています。かつてはFacebookなどもそうであったように、「ユニコーン企業(設立10年未満で、企業価値が高い未上場企業)」の大半はアメリカで誕生。成長力の高い企業が集まる市場は、投資家を惹きつけます。そのためESGの分野でも、外国株式への投資が多くなっているようです。