WealthNaviは預かり資産2800億円突破! 拡大期に入ったロボアドバイザー投資
テレビCMなどが目に付くようになり、資産運用の手段として広がりつつある「ロボアドバイザー」。利用する人は着実に増加しており、業界最大手の「WealthNavi(ウェルスナビ)」の預かり資産は2800億円、口座数は32万口座に上っている。特に、直近の約1年間で預かり資産は約1000億円強増えており、ロボアドバイザー(以下「ロボアド」)による投資は“静かなブーム”といってよいだろう。
しかし、そうした傾向とは裏腹に、ロボアドに対する理解はまだまだ進んでいないのが現状だ。実際に運用している人にヒアリングをしてみても、誤解している部分が少なくない。そこで、改めて「そもそもロボアドとは?」といった基本から、オススメのサービス、上手な利用法といった実践的なことを前後編の2回にわたって解説したい。
国内のロボアドは、2015年から本格的にスタート。すでに開始から5年近くが経過し、運用成績などのデータもある程度蓄積されてきている。サービス内容も進化しており、そうした最新の動向も踏まえていこう。
ロボアドには「アドバイス型」と「自動運用型」の2つのタイプがある
ひと口にロボアドバイザーといっても、さまざまなバリエーションが存在する。ただ、サービスの内容を見ると、「アドバイス型」と「自動運用型」の2つに大別することが可能だ(冒頭で紹介したウェルスナビは自動運用型)。そして、利用する手順を追うと、この2つの違いは明らかになる。
ロボアドの利用、申し込みは、オンライン上のホームページ、あるいはスマホのアプリから行う。そして、ユーザーが最初にすることは、「無料診断」を受けること。具体的には、年収、投資経験の有無、および年数、資産運用の目的といった質問が次々に画面に表示されるので、それに回答をしていく。ひと通り回答が終わると、そのユーザーに適したポートフォリオを提案してくれる。
アドバイス型の場合、このポートフォリオの提案でいったんサービスは終了。ポートフォリオとは、「日本株式20%、外国株式30%、日本債券10%、外国債券40%」といった運用資産の配分比率であり、同時に、この配分比率を実現するいくつかの個別の投資信託も提示される。そのポートフォリオに納得し、投資信託を購入したいというユーザーは、その金融機関に口座開設をして、入金をして購入、というステップに入る。