放置していいコト? 放置してはいけないコト? 手続き編

運用面だけでなく、転職や結婚といったライフステージの変化に伴い、手続き面でも注意点があります。

〔転職時の考え方:企業型DC加入者〕放置してはいけないコト
企業型DCがある企業を退職する場合、60歳未満であれば必ず「移換」手続きを行いましょう。転職先の企業に企業型DCがあるかどうかわからないといった理由で手続きが遅れそうな場合は、いったんiDeCoに資産移換しておくのも一つの方法です。

〔転職時の考え方:iDeCo加入者〕放置してはいけないコト
転職先に企業型DCがあるか、または確定給付企業年金(DB)があるかによって必要な手続きが異なります。種別変更届等が必要になることがあるので、企業型DCやDBの情報が確認でき次第、iDeCoの金融機関に連絡しましょう。手続きの有無や必要な書類を確認できれば、手続き自体はオンラインサービスの「e₋iDeCo」で手軽に実行できます(iDeCoの金融機関によってはe₋iDeCoに対応していない場合もある)。

〔結婚するとき:iDeCo加入者〕
結婚することで国民年金の第3号被保険者になる場合は、手続きが必要です。DC制度改正が行われる2026年12月以降も第3号被保険者のiDeCo掛金の上限額は2万3,000円のままです。同様に姓名や住所の変更も手続きが必要です。

〔年齢が上がったとき:iDeCo加入者〕
iDeCo加入者は65歳までは特に手続きをしなくても継続的に掛金の拠出が行われます。一方、2026年12月以降は資格喪失年齢が70歳に引き上げられますが、65歳を超えてもiDeCoへの加入を続けたい場合は、自身での手続きが必要となります。

〔制度が変わったとき:企業型・iDeCo共通〕放置してはいけないコト
2026年12月の制度改正が代表的なケースですが、拠出できる金額が増える場合は、「放置してはいけないコト」にあたります。DCの掛金は全額が所得控除の対象となるため、無理のない範囲で企業型DCのマッチング拠出を増やすか、iDeCoの掛金を増やしましょう(企業型DCはプランによって申し込み時期が異なる)。

ライフステージの変化に伴うDCの手続き面では「放置してはいけないコト」が多い結果となりました。運用面では「放置してもいいコト」になる場合もありますが、見直すかどうかを検討すること自体は必要です。「無関心」にならないよう、少なくとも年に1回は自身の運用結果を確認しましょう。運用資産をWEBサイトで確認する際、表示された利回りがあまりに高ければリスクを取りすぎている可能性もあります。その場合は運用の見直しを検討してもよいかもしれません。

一般的に、人は「現状を変えること」への抵抗を感じる傾向にあります。特にお金のことや将来のライフプランは、「いつか考えればいい」と後回しになりがちです。DCの運用資産をWEBサイトで確認することで、将来について考えるきっかけにつながればと思います。