遺族年金を受け取るためには亡くなった人についての要件を満たす必要があります。また、その要件を満たしているかどうかは、死亡した時点で判断されます。

年金未納が多い63歳経営者

今から2年前の2024年。当時63歳の智明さんは、60歳の妻・恵理子さん、30歳の息子・将吾さんと暮らしていました。

智明さんは会社経営者でした。収入には余裕があったものの、老後のことや自身が亡くなった後のことを心配していました。

65歳からもらえる年金がどれくらいになるかは把握できていましたが、智明さん自身が他界した時の遺族年金が恵理子さんに支給されるかどうか、支給されるとしたらいくらになるのか確認が必要だと思っていました。

「個人事業主だったが、法人化したので、ここ10年間は厚生年金の保険料を払い続けている。ただ、法人化する前は国民年金保険料を払っていなかった時期も長かった。国民年金保険料を払った期間は7年くらいで、全額免除を受けた期間が2年、合計9年。それ以外は未納になっている。未納が多いとやっぱり遺族年金は出ないのだろうか」と、智明さんは心配していました。

年金事務所へ行けば遺族年金の制度やその額について教えてもらえると聞いていました。ただ、智明さんは日々の仕事が忙しく、妻の恵理子さんも親の介護などで多忙でした。そのため、息子の将吾さんが「代わりに行ってくるよ」と言って、智明さんと恵理子さんの委任状を持って年金事務所へ行くことになりました。