「2026年度DCエクセレントカンパニー」優秀賞13社が受賞
続いて「2026年度DCエクセレントカンパニー」表彰式が行われた。DCエクセレントカンパニー表彰制度とは、DC制度運営において積極的かつ優良な取り組みを行う事業会社を評価する制度。継続教育とガバナンスの2部門が設けられており、評価基準を満たした企業をDCエクセレントカンパニーとして認定する。さらに認定企業のうち、とりわけ優秀な企業に優秀賞、奨励賞を授与。取り組みの好事例を広く共有することで、加入者本位の制度運営を推進する企業の底上げを図る。2026年度の優秀賞受賞企業は継続教育部門9社、ガバナンス部門4社。奨励賞受賞企業は継続教育部門9社、ガバナンス部門3社が選出された。
<2026年度DCエクセレントカンパニー優秀賞受賞企業>
継続教育部門:TISI(東京都)、イサム塗料(大阪府)、大阪ガス(大阪府)、大阪有機化学工業(大阪府)、オートテクニックジャパン(栃木県)、サントリーホールディングス(大阪府)、ジェイテクト(愛知県)、日本電気(東京都)、日本電気硝子(滋賀県)
ガバナンス部門:J.フロント リテイリング(東京都)、花王(東京都)、住友理工(愛知県)、バンダイナムコホールディングス(東京都)
受賞企業が登壇すると、会場からは大きな拍手が送られた。各社の喜びの声と取り組み内容を紹介する。
「多忙な社員へ配慮し、教育内容を5枚の資料にまとめる工夫をした。社員の受けも良く、分かりやすく短く伝える方法として良い成果につながった。時間をかけて伝える重要性とも併せ、短く簡潔に伝える取り組みにも自社なりに務めていきたい」(TISI)。
「働く人を笑顔にするというビジョンのもと、加入者の課題解決に向けた地道な活動を行ってきた。変わった施策を行ったわけではなく、やらなければいけないことに愚直に取り組んできた結果だと捉えている。今後も従業員の課題解決に邁進していきたい」(オートテクニックジャパン)
「最も大切にしているのは従業員本位の視点。毎年実施するアンケートで広く集めた声と運用データから課題やニーズを把握し、PDCAサイクルを継続してきたことが成果につながった。今後も、やってみなはれの精神で従業員に寄り添った継続教育に取り組みたい」(サントリーホールディングス)
「パソコンを持たない社員も多く、DCに目を向けてもらうため、現場の人事担当者とともに地道に一人ひとり対応を重ねてきた。受賞を励みに、さらに資産形成に興味を持ってもらえる環境を作りたい」(ジェイテクト)
「企業価値を向上させる基盤は人的資本にあると、ファイナンシャル・ビーイングの取り組みに注力し、FP相談機会の提供など各自の資産形成ニーズやキャリアに対応できる環境を整えてきた。受賞は、制度を実際に活用して自発的に金融リテラシーを高めてくれた社員の取り組みが評価されたものと受け止めている。今後も継続的な取り組みを行っていきたい」(日本電気)
「事業主が主体となって加入者利益を追求する姿勢、経営が制度運営にコミットする体制、加入者の意見を反映する仕組みを作り上げたことが評価につながった。社員代表が参加するDC委員会を通じて透明性や納得性を高め、一貫した取り組みを積み重ねてきた。今後も社員のウェルビーイングに貢献したい」(花王)
「知見の高い情報や取り組みを惜しみなく共有いただいた企業の皆さまに感謝申し上げたい。フォーラムでの成功事例を参考に、担当者が粘り強く取り組んだことで受賞に至った。今後も加入者のファイナンシャル・ウェルビーイングを高められる取り組みを行っていきたい」(J.フロント リテイリング)
「グループ各社の制度が異なる中、共通制度を構築するために何度も足を運び、対話と調整を重ねた。経営の理解と後押し、経理部門の協力、運営管理機関のサポートのおかげでスタートを切ることができ、人事部門だけでは決して受賞は成し得なかった。今後もより良い制度運営に努めたい」(バンダイナムコホールディングス)
こうした授賞企業の優良事例に直接耳を傾けることは、フォーラムの参加者にとっても自社の制度運営を見つめ直すきっかけとなったはずだ。加入者の豊かな人生設計を支え、主体的かつ持続的な制度改善を目指す意欲を新たにする機会となっただろう。
相次ぐ制度改正、加入者本位の制度運営を
今後、DCを取り巻く環境は大きく変わろうとしている。iDeCo加入可能年齢引き上げ、拠出限度額拡充に加え、企業年金情報の見える化など制度改正が相次ぐ。制度運営に新たな課題と可能性が見込まれると同時に、より一層、加入者に寄り添った制度運営が求められる。
なお、来年のDCエクセレントカンパニーは2027年2月からの募集を予定している。
<第15回日本DCフォーラム概要>
開催日:2026年7月7日(大阪)、17日(東京)
主催:NPO法人 確定拠出年金教育協会
後援:厚生労働省、企業年金連合会、株式会社東京証券取引所(株式会社日本取引所グループ)、一般社団法人 資産運用業協会
