企業型確定拠出年金(DC)制度を導入する企業の担当者が一堂に会する「第15回日本DCフォーラム」(主催:特定非営利活動法人 確定拠出年金教育協会)が2026年7月7日に大阪、17日に東京で開催された。今回のテーマは「DC制度改正と企業年金の見える化」。企業型DC担当者らが制度改正の最新動向や継続教育、制度運営の好事例について学び合った。
DC開始25年、加入者数はDBを上回る規模に
7月17日の東京会場では、開会に先立ち主催を代表して確定拠出年金教育協会の齋藤順子代表が挨拶。企業型DC制度が始まってから25年という節目に触れ、企業型DC加入者数が893万人に達し、確定給付企業年金(DB)の885万人を8万人上回る規模となった点に言及(2026年3月末時点)。日本の企業年金制度においてDCが従業員の老後を支える身近で重要な柱の1つとして支持を得て、定着していることを示す数字だと語った。そして、「本日のフォーラムを情報収集やネットワーク作りの場として活用いただき、皆さまの今後の運営にお役立ていただきたい」と参加者に呼びかけた。
厚生労働省課長による講演「DC制度の現状と今後の展望」
続く基調講演では、「DC制度の現状と今後の展望」をテーマに厚生労働省年金局企業年金・個人年金課長の海老敬子氏が登壇。DCとDBを合わせた資産残高が100兆円規模に迫る点や、特に若年層で投資信託の活用が進んでいる点などについてデータで示し、DC制度活用が時代に合わせて変化している現状を解説した。
また、企業の継続教育の実施率が8割を超える一方、老後の生活設計に関する教育内容については改善の余地があると課題を提示。さらに、今後の制度改正としてiDeCoの70歳未満までの加入年齢引き上げや拠出限度額の拡充などを挙げ、概要を説明。加入者が制度を理解し活用できる環境づくりが重要だと強調した。講演の締めくくりとして、企業のDC担当者の創意工夫、試行錯誤の積み重ねに触れ、さらなる制度活用の普及・発展に期待を寄せた。
主な私的年金制度改正
・iDeCoの加入可能年齢の引き上げ【2026年12月施行】
・企業年金の運用の見える化【法律公布後5年以内施行】
・企業型DCのマッチング拠出の制限撤廃【2026年4月施行済】
・企業型DC、iDeCo、国民年金基金の拠出限度額引き上げ【2026年12月施行】
