夫婦が出した最終結論…「3つのルール」で同居継続へ
私たちは丸一日をかけて話し合った。そして、お互いが妥協できる「3つのルール」を決め、書面に残した。
・通帳とカードは私が管理する
・医療費や薬代などは年金から別途確保し、母が本当に自由に使えるお小遣いは、生活費と将来の管理分を差し引いた「月3万円」までとする。それを超える買い物は一切禁止
・毎週日曜日の夜は家族全員で食卓を囲み、話をする時間を1時間設ける
夫にもこの条件を提示し、土下座をして「もう一度だけチャンスがほしいの」と頼み込んだ。夫は私の覚悟を見て、「お義母さんがルールを1度でも破ったら、その時は本当に終わりだよ」と、最後の猶予をくれた。
あれから3カ月。
母の部屋から、新しく届く段ボールの姿は消えた。最初は「自由に使えるお金が全然ない」と不満げだった母だが、毎週日曜日の団らんの時間、聡から学校の話を聞いたり、夫とお酒の好みの話をしたりするうちに、少しずつ表情が柔らかくなってきた。通販のオペレーターではなく目の前の家族が自分を見てくれているという実感が、母の買い物依存を少しずつ癒やしているのかもしれない。
信頼関係を完全に元通りにするには、まだまだ時間がかかる。35年ローンだってあと32年残っている。
でも、あのお互いの醜い部分をぶつけ合ったからこそ、私たちは形だけではない「家族」としてのスタートラインに立てたのだと今では信じている。
※複数の事例から着想を得たフィクションです。実在の人物や団体などとは関係ありません。
