オールカントリー投資家が理解しておくべきこと

オールカントリーは、分散投資の手段として有効な商品である。ただし指数は世界中の2,500以上の銘柄で構成されていても、時価総額加重、正確には浮動株時価総額加重である。したがって、エヌビディア(NVIDIA)、アップル(Apple)、マイクロソフト(Microsoft)をはじめとするメガテック銘柄の比重は大きい。2026年5月末時点で、上位10銘柄が指数全体の約25%を占めている。

そこに今後、スペースXや巨大AI企業の株式が追加されていく可能性がある。もっとも、上場直後の浮動株比率が低ければ、指数に組み入れられたとしても当初のウェイトは限定的になる可能性が高い。しかしロックアップ解除や既存株主の売却、追加売出しなどを通じて浮動株比率が高まれば、指数内での存在感も段階的に大きくなっていく可能性がある。

指数に組み入れられるタイミング、浮動株比率の変化、ロックアップ解除、価格の形成とリスクの保有主体。こうした一連の流れを理解しておくことは、オールカントリー投資家にとっても重要であろう。「世界に分散している」という一言だけでは、もはやその中身を十分に説明できない時代に入りつつある。

参考:日本経済新聞 2026年6月14日朝刊『株の「大公開時代」号砲』、ロイター「Saudi Aramco raises IPO to record $29.4 billion by over-allotment of shares」、モーニングスター「The SpaceX IPO: How Index Funds Are Adapting」