今のような物価上昇が続けば「老後に4000万円」になるって本当?
筆者は先日、『老後に4000万円って本当ですか?』という本を上梓させていただきました。今回はタイトルにもある「老後に4000万円」の話をしたいと思います。
2019年、「老後に2000万円」というキーワードが全国的に話題となりました。これは老後のやりくりにおいて公的年金に月5万円程度の不足が生じており、人生100年時代には「老後に2000万円」くらいの準備が必要だ、というものでした。
この2000万円という数字、その後の統計では下がっていたり(例えば2025年のデータでは「老後に1500万円」となる)、未来の物価の変動を考慮せずに単純計算しているなど、ややざっくりとしたモデルなのですが、私たちの老後のための目標イメージとしてすっかり定着しています。
しかし、変化が起き始めています。物価の上昇です。20年後あるいはそれ以上の未来に、月5万円ではなく「月10万円」が必要だったとしたらどうでしょうか。
お米の値段は一気に倍になりましたし、食パンの値段もこの5年くらいでおおむね5割増しです。旅行の予算も近年上昇傾向にあります。
物価上昇の流れは止まる気配がありません。だとすれば、10年後、あるいは20~30年後の日本は、今よりも物価が大きく上昇した時代になっているはず。「老後に2000万円を貯めれば安心」はいつまでも同じではないわけです。
しかし、若い世代の読者からすれば「老後に4000万円なんて貯められるわけない!」という悲鳴が聞こえてきそうです。将来に大きな不安を抱えている状態は現在のウェルビーイングを押し下げてしまいます。
そこで「老後に4000万円も怖くない」と思えるように、いくつかの方法を考えてみたいと思います。
