そもそも「公的年金シミュレーター」って何?
老後資金の不安の一因はその額のイメージが漠然としているからだろう。しかし、数字として「見える化」することで、現実的に動き出すきっかけとなる。公的年金シミュレーターを使った人たちのデータからともに考えていきたい。
公的年金シミュレーターとは、2022年4月から厚生労働省が運用を開始したウェブツールだ。ねんきん定期便に記載の二次元コードをスマートフォンで読み取るなど、手軽な方法で将来の年金受給見込額を試算できる。
IDやパスワードの登録は不要。個人情報が記録・保存されることもなく、気軽に使えるのが特徴だ。使い勝手も良い。「今後の平均年収」「退職する年齢」「年金を受け取り始める年齢」などの数字をスライドバーで動かすことで、変化に応じて金額が変わる。「早めに退職した場合は?」「収入が上がったら?下がったら?」など、自分の状況に合わせたシミュレーションをビジュアルで把握できるのがメリットだ。
公的年金シミュレーターの試算回数はなんと1205万回超となっている(2026年3月29日時点)。2022年の運用開始から右肩上がりで伸び続けており、それだけ多くの人が将来の年金を「自分ごと」として考え始めている証拠といえる。
さらに2026年4月には障害年金とiDeCoの試算機能も追加された。iDeCoの試算では、毎月の掛金額、運用利回り、積み立て終了年齢、受け取り開始年齢の4つを入力することで、将来の受取見込額がグラフで一目で分かる。受け取りだけでなく、資産の取り崩しシミュレーションも確認できるため、老後の資金計画を立てる際の出発点として活用できそうだ。
