大幅増益計画は「紙・パルプ」「宿泊・飲食サービス」「対事業所サービス」

続いて、3月短観の経常利益計画から大幅増益が期待される業種を見通してみよう(資料3)。結果を見ると、増益率が最も大きいのは、増収計画に加えて国際的な石炭価格が落ち着いてきたことなどで投入コスト低下が期待されてきた「紙・パルプ」の前年比+19.9%となる。ただ、こちらはイラン情勢の動向次第で下方修正含みであることに注意が必要だろう。

それに続くのが、「宿泊・飲食サービス」の同+9.8%となっている。こちらは、増収計画にもなっていることからすれば、米類の価格落ち着きに加えて、日中関係悪化にもかかわらず底堅いインバウンド需要拡大等が見込まれていることが推察される。

それに続くのが、人材派遣業を含む「対事業所サービス」の同+8.8%となる。こちらは、労働市場の流動性の高まり等から、人手不足対応に伴う労働需要の増加が期待されていることが推察される。

そしてそれに続く「窯業・土石」については、半導体材料やデータセンター向け商品等の需要回復等により、順調に増収増益計画になっていることが推察される。なお、同+4.2%の増益計画となっている「小売」については、増収計画になっている通り価格転嫁に加えて、高市政権の物価高対策効果等に伴う増益を見越している可能性があろう。

このように、今期の経常利益見通しで増益が期待される業種としては、価格転嫁に加えてコスト減が期待されてきた一部の素材産業に加えて、幅広い分野で需要拡大が期待されるサービス業の一部が指摘できる。