要旨

〇高市政権は、日本経済の停滞要因を「過度な緊縮志向」「国内投資不足」「行き過ぎた労働規制」による国内投資の欠乏と定義。潜在成長率を引き上げるため、国が主導して国内へ民間投資を呼び込む姿勢へ転換する。

〇具体的には、危機管理投資として、経済安保、食料・エネルギー、国土強靭化など、国民の命を守るリスク最小化等への投資、および成長投資としてAI、量子、スタートアップ等の先端分野への投資を官民連携で進め、雇用・所得・生産性の底上げを図る。

〇肝心の財政は、単年度主義から脱却し、複数年度予算や基金を活用して予見可能性を高める。同時に、行政改革による財政の持続可能性と債務残高対GDP比の安定も目指す。その一方で、家計支援として、飲食料品の時限的な消費税減税や、中低所得層をターゲットとした「給付付き税額控除」への移行により支援の精度を高める。

〇アベノミクスが「需要喚起によるデフレ脱却」に重点を置いたのに対し、サナエノミクスは「供給力(潜在成長率)の強化」に主眼を置く。戦略的投資によって成長と投資の好循環を定着させる「責任ある積極財政」を標榜する。