機械も作る異色の建設株 25年度は回復の年に

奥村組は関西地盤の建設会社で、「通天閣(二代目)」を手掛けた中堅ゼネコンです。土木工事が主体で、特にトンネル工事を得意としています。建設以外では不動産事業や再生可能エネルギー事業、さらにトンネルシールド機(掘削機)などの製造・販売も展開します。建設機械の製造は同業のインフロニア・ホールディングスも手掛けますが、建設会社としては珍しいといえるでしょう。

業績に目を向けると、25年3月期は大きめの減益でした。土木事業において特定の大型工事で施工方法の変更や工期の延長が発生したほか、投資開発事業でも発電施設の事故による一時的な損失が影響しました。採算の高い大型工事が竣工した建築事業は大幅な増益を達成したものの、全体のカバーには至らず、連結で営業利益は前期比29.0%減で着地します。

奥村組のセグメント営業利益(2020年3月期~2025年3月期)
 
出所:奥村組 決算短信より著者作成
 

一方、26年3月期は増益を計画しています。先述の一時的損失がはく落することに加え、追加工事の獲得やコスト低減が進んでいることが主因です。通期の営業利益は、前期比56.2%増となる152億円を予定しており、期首予想から44億円の上振れを見込みます。

奥村組の業績(2016年3月期~2026年3月期)
 
出所:奥村組 決算短信およびファクトブックより著者作成