商社と製造の二本柱 利益は停滞から反発局面

まずは概要を解説します。アルコニックスは非鉄金属の専門商社として設立されました。社名のとおり(※)、主要な商材はアルミニウムと銅のほか、ニッケルなどのレアメタル・レアアースです。川上(鉱山)と川下(最終品)をつなぐ川中が主な事業領域で、鉱石のほか精錬後の地金や加工後の製品を取り扱います。

※社名…アルミニウムと銅(コッパー)およびニッケルの頭文字と、未知数を意味する「X」で構成

アルコニックスの特徴は製造部門も持つところです。製造部門はM&Aで拡大し、めっき材や検査装置、金属加工部品などを手掛けます。売り上げは商社流通部門が過半ですが、利益は3分の2が製造部門です。商社流通部門で培ったノウハウや顧客基盤を、製造部門で生かす戦略をとっています。

【セグメント情報(25年3月期)】

アルコニックスのセグメント情報(25年3月期)
 
出所:アルコニックス 決算短信
 

業績に目を向けると、利益には停滞感があります。直近のピークは22年3月期で、主要な需要先である自動車や半導体製造装置向けが好調でした。しかし、24年3月期にかけて自動車や中国経済の不振および市況の軟化などから利益を減らします。

25年3月期は3年ぶりに増益で着地します。アルミニウムおよび銅の市況が好転したほか、円安や製造部門の値上げが貢献しました。販売先はAI関連の引き合いから半導体向けが好調で、増益を支えています。

アルコニックスの業績(2016年3月期~2025年3月期)
 
出所:アルコニックス 決算短信より著者作成