1位は貯蓄の4割が定期預貯金 

今回参考にしたのは2025年5月に総務省が公表した家計調査(貯蓄・負債編)。調査結果に全国の県庁所在地および政令指定都市(52都市)の世帯の貯蓄額と定期預貯金額が収録されているからだ。編集部で定期預貯金額を貯蓄額で割って、貯蓄額に占める定期預貯金額の割合を算出しランキングを作成。割合が高いほど「貯蓄といえば定期預貯金派」に近いと解釈した。

なお本調査における「貯蓄額」には、預貯金以外にも、掛け捨てでない生命保険や貯蓄型損害保険、あるいは株や投資信託、国債といった有価証券も含まれる。逆に持ち家など不動産は含まれない。

全国「貯蓄といえば定期預貯金派」ランキング(全国主要52都市)

1位   青森市 40.7%
2位   静岡市 37.5%
2位   山口市 37.5%
4位   秋田市 35.5%
5位   津市 35.2%
6位   那覇市 34.8%
7位   盛岡市 34.2%
7位   徳島市 34.2%
9位   松山市 33.5%
10位 福井市 33.0%
11位 長野市 32.7%
12位 浜松市 32.5%
13位 高松市 31.9%
14位 長崎市 31.8%
15位 鳥取市 31.4%
16位 高知市 30.8%
17位 金沢市 30.6%
18位 大分市 30.5%
19位 佐賀市 29.8%
20位 神戸市 29.5%
21位 熊本市 29.3%
22位 大阪市 29.1%
23位 札幌市 29.0%
24位 鹿児島市 28.1%
24位 松江市 28.1%
26位 水戸市 27.9%

出所:総務省「家計調査(貯蓄・負債編)」(2025年5月公表)よりFinasee編集部作成

まずは1位から26位まで。1位を獲得したのは青森市で40.7%。貯蓄額の4割以上が定期預貯金で占められている計算だ。実は青森市、同じ調査結果によれば定期預貯金の金額自体は全国46位とむしろ少ない部類に入る。つまり定期預貯金以前に貯蓄自体が少ないという事情がありそうなのだ。そのためリスクを取って株や投資信託などに投資する「攻め」の運用ではなく、定期預貯金による「守り」の運用主体になっているのかもしれない。こうした“青森系”に該当しそうな地域として、他にも那覇市(割合6位、金額43位)がある。

2位は同率で静岡市と山口市がランクイン(ともに割合は37.5%)。こちらは青森市とは少し事情が異なる。両市とも定期預貯金の金額では全国上位だからだ(それぞれ6位、3位)。貯蓄額に関わらず純粋に定期預貯金を好んでいる可能性もありそうだ。偶然なのか両市とも県内には別に最大の人口を擁する都市があり(それぞれ浜松市、下関市、2025年時点)、商業都市や工業都市というより行政都市の性格が強い可能性も。商業・工業都市と違い、お金に対してやや保守的なのかもしれない。

 “静岡・山口系”に近いのは三重県の津市(割合5位、金額2位)で、こちらも四日市市という人口が最大の都市が別にあり、津市は県内では人口規模で第2の都市という位置づけだ(2025年時点)。

●前編「全国『定期預貯金額』ランキング発表、『西高東低』がクッキリ! 県民性との関係は?<主要52都市編>」