次の成長もインドが柱、営業益8000億円に向け投資1.2兆円 

次に今後の成長戦略に移りましょう。スズキは30年代前半に営業利益率10%以上、ROE(自己資本利益率)15.0%以上の実現を目指しています。その前段階として、31年3月期までに売上収益8兆円、営業利益を8000億円まで拡大させる方針です。

【主な財務目標(~31年3月期)】

・売上収益:8兆円(25年3月期実績:5兆8252億円)
・営業利益:8000億円(同6429億円)
・四輪車販売台数:420万台(同324万台)
・二輪車販売台数:254万台(同206万台)
・ROE:13.0%(同14.6%)
※ROE…自己資本利益率

出所:スズキ 中期経営計画

利益成長の中核は四輪事業であり、同事業の柱であるインドが引き続き重要な市場となります。

インドは世帯収入の増加が予想されており、上級へ移行する顧客や新規に流入する顧客が想定されます。この需要の増加に応えるため、スズキは製品ラインアップを拡充します。上級層には中大型のSUVやミニバンを拡充するほか、初回購入者向けにエントリーモデルを早期に開発する方針です。これらの取り組みを通じ、足元で4割強にとどまるインド四輪シェアを50%まで拡大させます。

大型の投資も実行します。スズキは31年3月期までの6年間で2兆円の設備投資を予定しますが、うち1.2兆円をインドへ振り向ける計画です。生産能力の増強や新機種投入に向けた準備などに使われる見通しで、資金力でインドの成長戦略を支えます。

次に日本市場の戦略を押さえましょう。日本は軽自動車や登録車で電動車の展開を強化します。バッテリーEV は25年9月の「eビターラ」に続いて軽商用バンを投入し今期(26年3月期)中に2モデルまで拡充し、31年3月期までには6モデルまでラインアップを増やす方針です。スズキは軽自動車において国内首位ですが、登録車でも販売を伸ばし、乗用車全体でシェア2位まで拡大させます。