今期は大幅増収増益 建設好調、関連会社の売却益も計上

最後に業績を押さえましょう。

インフロニア・ホールディングスは売り上げが拡大していますが、利益は停滞感があります。25年3月期で営業利益は471億円と、統合前の前田建設工業(同463億円、21年3月期)と同水準です。統合のシナジーは、まだうまく発揮されていません。

インフロニア・ホールディングスの業績(2016年3月期~2025年3月期)
 
出所:インフロニア・ホールディングス ファクトブックより著者作成
 

ただし、今期(26年3月期)は大幅な増収増益を見込みます。上期までで売上高は前年同期比11.5%増、事業利益は同66.3%増と好調でした。三井住友建設の連結影響もありますが、前田建設工業も単体で増収増益となり、順調な様子がうかがえます。建築事業の受注時利益率は前期までに前田建設工業が9.0%、三井住友建設は12.8%まで向上しており、工事採算性の改善が寄与しているようです。

また、今期は一過性の利益も発生しています。持分法適用会社だった東洋建設に対し、大成建設が完全子会社化を目的としたTOB(株式公開買い付け)を実施しました。同TOBは25年9月に成立し、約2割の株式を持っていたインフロニア・ホールディングスには売却益が生じています。この影響もあり、純利益は大きめの増益の予想です。

【インフロニア・ホールディングスの業績予想(26年3月期)】

・売上高:1兆1330億円(+33.7%)
・事業利益:792億円(+63.2%)
・営業利益:715億円(+51.6%)
・純利益:554億円(+70.9%)
※()は前期比
※同第2四半期時点における同社の予想
※事業利益…売上高から売上原価および販管費を控除し、持分法による投資損益を加算して算出

出所:インフロニア・ホールディングス 決算短信

当面は三井住友建設の買収原資のリファイナンス(短期の借入金から長期の安定財源への切り替え)が注目を集めそうです。株式を使った調達に言及すれば、短期的には株価に下落圧力が働くことが想定されます。また、好調な建設事業の進捗も関心を集めるでしょう。続く第3四半期決算は2月10日の公表を予定します。