今期も実質増益の見通し 新中計の公表が注目

最後に足元の業績を押さえましょう。今期(26年3月期)は中間決算まで公表しており、売上高は前年同期比0.8%減、営業利益は同5.6%減となりました。前年は開発物件の売却が多く発生したことから減収減益で上期を終えます。

ただし、計画比では順調な推移でした。給与の引き上げなどから販管費は増加したものの、粗利率は改善し、開発物件売却の影響を除いた業績は増収増益で着地します。また米国の戸建て住宅事業で大型の土地売却取引が生じたことから、通期の見通しは上方修正されました。期首予想比で営業利益は400億円、純利益は170億円の増額です。前期比では営業利益が14.0%減から6.6%減に、純利益は16.0%減から10.8%減へと引き上げられました。

なお、前期は退職給付にかかる数理差異の影響で営業利益が1012億円増加しています。これを除くと各段階利益はいずれも増益の見通しです。

【大和ハウス工業の業績予想(26年3月期)】

・売上高:5兆6000億円(+3.0%)
・営業利益:5100億円(-6.6%)
・純利益:2900億円(-10.8%)
※()は前期比
※同第2四半期時点における同社の予想
※退職給付にかかる数理差異を除いた営業利益は前期比+14.6%、純利益は同+13.4%

出所:大和ハウス工業 決算短信

今後は新しい経営計画に注目です。大和ハウス工業は進捗中の中期経営計画を1年前倒しとなる今期で終了する予定で、現在は新しい経営方針を策定中です。創業100周年となる2056年度に売上高10兆円を目指しており、次期計画期間中は成長モデルをさらに進化させるとしています。

成長ストーリーが投資家に伝わる内容なら、低調な株価は上昇に転じるかもしれません。新しい経営計画は26年5月以降に公表される予定です。