不適切会計でストップ安のその後

エア・ウォーターが株式市場で売り込まれました。同社は2025年10月、不適切な会計処理が発覚したと発表します。翌営業日は売りが集中し、ストップ安の2076.5円に張り付いたまま取引を終えます。その後2327.5円まで上昇したものの、再び売りに押される展開となり、反発分はほぼ値を消しています。

【エア・ウォーターの株価チャート(過去5年間)】
・株価:2131.5円(25年12月11日終値)

エア・ウォーターの株価の動きをグラフで表した図表(過去5年間)
 
出所:TradingView
 

株価の急落で、PBR(株価純資産倍率)は再び1倍を割り込みます。25年9月には1.18倍まで上昇していましたが、現在は0.94倍まで低下している状況です。

【エア・ウォーターのPBR(25年12月11日終値)】

・1株あたり親会社所有者帰属持分(自己株式除く):2256.72円
・PBR:0.94倍
・(参考)東証プライムPBR:1.6倍(2025年11月)
※親会社所有者帰属持分および株式数は25年3月末
※東証プライムPBRは加重平均

出所:エア・ウォーター 決算短信、日本取引所グループ その他統計資料

エア・ウォーターは、どのような不適正会計で売りを浴びることとなったのでしょうか。経緯を振り返りましょう。