今期1~9月は20%事業増益、乗用車向け好調 通期では最高業績を計画
最後に足元の業績を解説します。今期(25年12月期)は第3四半期まで決算を公表しており、売上収益は前年同期比12.0%増、事業利益は同20.8%増となりました。
増益をけん引したのは乗用車用タイヤです。国内や欧州で販売が好調だったほか、生産効率の改善や高付加価値品の増販などから大幅な増益でした。オフハイウェイタイヤも、農機用タイヤの周期的な低迷による苦戦や米グッドイヤーからの事業譲受に伴う償却費の増加があったものの、拡販や原価の改善活動などから利益を伸ばしました。
ただし、通期計画に対する進捗はやや低い水準です。進捗率は売上収益が71.0%、事業利益が65.8%にとどまります。引き続きタイヤの販売価格の見直しおよび拡販などに取り組み、計画の達成を目指します。計画どおりなら売り上げおよび各段階利益は過去最高を更新し、先述した事業利益計画は1年前倒しでの達成となります。本決算の公表は26年2月の予定です。
【横浜ゴムの業績予想(25年12月期)】
・売上収益:1兆2350億円(+12.8%)
・事業利益:1530億円(+13.9%)
・営業利益:1405億円(+17.9%)
・純利益:880億円(+17.5%)
※()は前期比
※同第3四半期時点における同社の予想
出所:横浜ゴム 決算短信