DC制度運営に優れた基準を満たす企業を「認定」

「DCエクセレントカンパニー」は企業型確定拠出年金(DC)の制度運営に優れた企業を表彰する制度として特定非営利活動法人 確定拠出年金教育協会(通称:NPO法人DC・iDeCo協会)の主催により2011年から実施されている。そのDCエクセレントカンパニーに2025年から新設されたのが認定制度だ。

2026年度の募集にあたって、応募を検討する企業担当者に向けて11月18日にオンライン説明会が開催された。同協会の理事兼主任研究員・大江加代氏は認定制度への思いを次のように語った。「DC制度運営において素晴らしい取り組みを行う企業を表彰するDCエクセレントカンパニーには選考があり、応募手続きの負担について特に中小企業の皆さまを中心にハードルが高いとの声をいただいておりました。そこでより多くの企業の方々が応募しやすくなる認定制度を設けることで、企業型DCの制度運営に尽力する担当者の皆さまを応援したいとの思いから認定制度を新設しました」

認定を受けることで企業はDC制度運営の取り組みに対する社内外からの評価を得ることができ、加入者本位の制度運営をより進めやすくなるというメリットが期待できる。

シンプルなプロセスで応募のハードルを下げる

認定取得の流れはシンプルな4ステップとなっている。認定にはDCエクセレントカンパニーと同様、継続教育部門とガバナンス部門の2部門が設けられており、それぞれの応募プロセスは以下のとおりだ。

①チェックシートで取組内容を確認、②入力したチェックシートを事務局あてにメール、③同協会にて認定基準を満たしているかを確認、④基準を満たしていれば認定、認定ロゴと認定証が交付される。

「DCエクセレントカンパニー」応募プロセス
 
出所:「DCエクセレントカンパニー」 認定説明会資料(NPO法人DC・iDeCo協会)
 

なお、認定基準は以下のとおりに設けられている。

 【継続教育部門】
- 実施している取り組みの合計点が80点以上
- 実施を証する簡単な記述

 【ガバナンス部門】
- 実施している取り組みの合計点が80点以上
- 必須としている取り組みの実施

両部門とも約20項目のチェック項目があり、それぞれに配点が設定されている。重要度によって3点から7点で配点され、記述が必要な項目もある。