バランス型「成長コース」のパフォーマンス目立つ
ゆうちょ銀行・郵便局の売れ筋トップ10に入っているバランス型ファンドは、「国内株式」「先進国株式」「国内債券」「先進国債券」の“4資産”に投資するファンドと、「国内株式」「先進国株式」「国内債券」「先進国債券」に「国内リート(不動産投信)」「先進国リート」を加えた“6資産”に投資するファンドの2つに分かれる。
2024年1月以来のパフォーマンスを振り返ると、投資資産に均等に配分して運用するファンドでは2025年8月までに「JP4資産均等バランス」の方が「野村6資産均等バランス」を上回る成績を残している。この期間は、「先進国株式」の成績が良かったために、その組み入れ比率が大きなファンドの方がパフォーマンスは良かった。6資産均等の場合は2024年の段階では「国内株式」や「国内リート」の運用成績が良くなかったこともファンドのパフォーマンスを悪化させた。
一方、相対的に「成長コース」のパフォーマンスが良かったが、中でも「野村世界6資産分散投信」の成績が良かった。このファンドでは株式に70%(国内35%、海外35%)を配分し、リートの10%と合わせて変動の大きい資産を計80%組み入れ、積極的にリターンを狙っていく。「JP4資産バランスファンド」でも成長コースでは株式への配分比率は70%(国内45%、海外25%)だが、「野村世界6資産分散投信」に比べると海外株式の組み入れ比率がやや低いことが、これまでのパフォーマンスにはマイナスに響いたようだ。
ただ、2025年になると国内株式のパフォーマンスが良くなってきている。「JP4資産バランスファンド」で国内株式を手厚く組み入れている効果が、これからパフォーマンスを引き上げることになるかもしれない。これからの動きに注目したい。
執筆/ライター・記者 徳永 浩