主要マーケットの見通し:新興国市場
米関税不安残るも 通貨高、利下げ、資金流入は継続へ
2025年の新興国市場は、 一部バラつきが見られるものの、 指数全体では債券・株式ともに上昇基調が続いています。
債券市場では、 南米や東南アジアを中心に上昇しています。米国相互関税発表を契機に、 投資資金のドル資産偏重が見直され、ドル安(≒新興国通貨高)が進行しました。 その結果、 新興国債券指数の構成銘柄国の大半(19ヵ国のうち13ヵ国)で政策金利が昨年末より引き下げられ、 債券価格上昇に繋がりました。
株式市場では、 緩和的な金融環境と米関税発動前の駆け込み輸出増による景気の底堅さが支えとなり、 南米や東アジアを中心に上昇しています。地域別騰落率は、 年初より計5回(225bp)の利下げを実施したメキシコ、 半導体市況の改善がプラスに働いた韓国が上位となっています。一方、 インドは昨年までの好パフォーマンスの反動や他市場への投資資金分散によるルピー安が響き、 円建てではマイナスとなっています。
2025年後半は、 金融政策と米関税の影響が焦点となります。 金融政策については、 米国の利下げ再開で新興国通貨高が続き、 利下げの継続が予想されます。関税率については、 韓国は15%、大方の東南アジア諸国は19%で合意、 中国とメキシコは30%で90日間交渉期限を延長、 インドやブラジルは50%の高関税率適用の恐れがある等、 状況は様々です。 新興国全体で緩和的な金融環境が追い風となる一方、 国ごとに米関税の影響が異なるため、 投資対象の選別が重要と考えます。


関連リンク:https://www.resona-am.co.jp/market/report_s/2025/250820_m.pdf
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