調査結果から考える住宅ローン選びのポイント

調査結果から住宅ローンを選ぶ際に重視すべきポイントについて考えてみよう。

1.変動・固定、どちらの金利タイプを選ぶか…短期的な低金利を重視して変動金利型を選択するか、長期的な金利の安定性を重視して固定金利型を選択するか、自分のリスク許容度に合わせて選ぶことが大切だ。特に住宅ローンの返済期間は一般的に数十年に及ぶため、将来の収入変動や金利変動リスクをどう考えるかが重要となってくる。例えば当初は変動金利の低さに魅力を感じたとしても、将来の金利上昇リスクを許容できるかどうかなど、多面的に判断して検討すべきだろう。

2.団信の保障内容…保障内容は金融機関によって異なる。死亡保障だけでなく、三大疾病、八大疾病特約などの内容も比較検討したい。

3.金利以外の諸費用…金利だけでなく事務手数料や保証料、繰上返済手数料なども含めたトータルコストで比較する。

4.ライフプランに合わせた柔軟性…共働きならペアローンや収入合算、親子間での資金援助を考えるなら親子リレー返済など、自分のライフプランに合ったタイプを選びたい。

自分に合った住宅ローンを選ぶために

住宅ローン選びに正解はない。重要な点は、自分のライフプランやリスク許容度に合ったものを選ぶことだ。一般の住宅ローンのほかフラット35など、それぞれ異なる特徴がある。金利の低さだけでなく、保障内容や諸費用、返済の柔軟性なども含めて総合的に判断し、自分にとって最適な住宅ローンを選びたい。身近に住宅ローンを組んでいる人がいれば参考に話を聞かせてもらうことも一案だ。

また複数の金融機関から見積もりを取り、比較検討することも忘れずに行おう。住宅ローンは人生で最も大きな契約の一つだ。慎重に、そして賢く選択したい。

●住宅ローンにはフラット35もあるが選択の実態はどうなっているのか。後編「住宅ローン【フラット35】を選んだ理由ランキング ほかの住宅ローンとはどう違う?」にて詳報している。

調査概要 調査名:「住宅ローン利用者の実態調査 【住宅ローン利用者調査(2025年4月調査)】」 調査主体:住宅金融支援機構 公表日:2025年6月27日 調査期間:2025年4月30日~5月12日 調査対象:2024年10月~2025年3月までに個人向け住宅ローン※の借り入れをした1397人(全国20歳以上~70歳未満、学生・無職除く) ※借換、リフォームローン、土地のみローン、投資用ローン除く)