資産形成のために、普段から取っておきたい行動とは
そこでここからは、普段から家計相談を受けている筆者の立場から、日常生活において「放置しないでほしいこと」を5つ紹介します。下記に項目をピックアップしましたのでご自身に当てはめてチェックしてみてください。
1、保険会社からの契約のお知らせ
生命保険を契約していると、年に1度「契約内容のお知らせ」が届きます。契約情報に変更はないか、また契約内容は自分で認識している内容とズレはないか必ず確認しておきましょう。
2、住宅ローンに関するお知らせ
スルーする人は少ないと思いますが、最近だと金利引き上げのお知らせが行われています。残高や引き上げ状況によっては、繰り上げ返済を考える必要もありますから、必ずチェックしましょう。
3、子どもが学校から持ち帰るプリント(そのうち、お金のことが書かれている書類)
注目してほしいプリントは、市区町村が何の費用をどれだけ負担しているか記載された書類です。修学旅行など保護者が費用を負担した際は内訳明細が配布されると思います。その際、市区町村が費用を一部負担してくれた場合は、その負担額が記載されています。支援されている内容を知ると、補助情報などにアンテナを張ることができます。
4、ねんきん定期便
見方が分からないという人が多いですが、やはり、自分の年金情報ですから知っておきたいところです。一番知りたいのは、自分の年金がいくらか? だと思いますが、厚生労働省の公的年金シミュレーターというサイトを使うと、定期便を使って、将来の年金を簡単にシミュレーションすることができます。シミュレーションすると少し見方も分かるようになる上、老後対策も行いやすくなります。
5、会社の「確定拠出年金・残高のお知らせ」(企業型確定拠出年金(DC))
会社が手続きを行なってくれるため、会社のDCは資産形成の意識が低く放置されがちです。加入して20年経って「実は、よくわかりません」と相談に来られる方もいます。DCは資産を増やす大きなチャンスであるにもかかわらず、20年放置はもったいなさすぎます。いま一度、DCとはどのような制度か会社の担当者に確認し、自分の資産がどうなっているか確認していただきたいと思います。
今回は、楽天証券のiDeCo商品除外のお知らせをきっかけに資産形成や日常生活でのリスク管理の大切さについて改めてお伝えをしました。FPとして多くの家計相談を行っていると「よく分からない」と何年も放置し、もったいない結果になっている相談者の方を多々見かけます。
自分のお金は自分で管理する以外にありません。時間は取り戻せませんから、毎日忙しいとは思いますが、1〜5については、年に数回しか発生しないため、ぜひチェックして家計改善と資産アップにつなげてください。