広告収入の急減で初の最終赤字 苦戦は今期も、営業益86%減
営業利益は、25年3月期に前期比45.4%減と大幅に減少しました。24年12月以降の報道で主力であるテレビ広告収入が大きく落ち込み、メディア・コンテンツ事業は営業赤字を計上します。なお、第3四半期までは堅調だったこと、都市開発・観光事業は通期でも好調だったことから、連結では営業黒字を確保しました。
ただし、純利益は赤字に転落します。今後の見通しを踏まえ、保有資産で281億円の減損損失が発生したことが主因です。最終損失は、前身であるフジテレビジョンを含めると1997年の上場以来で初めてです。
営業利益は、今期(26年3月期)でさらに悪化する見通しです。放送収入が引き続き減少することを見込んでおり、メディア・コンテンツ事業の営業赤字は167億円まで拡大を予想します(前期は41億円の赤字)。また都市開発・観光事業も減益の計画であることから、連結の営業利益は前期比86.3%減を見込みます。
一方、純利益は黒字に復帰する想定です。前期に計上した減損損失のはく落や、25年4月に発生した投資有価証券の売却益183億円が影響します。
【フジ・メディア・ホールディングスの業績予想(2026年3月期)】
・売上高:5610億円(+1.9%)
・営業利益:25億円(-86.3%)
・純利益:100億円(前期は201億円の赤字)
※()は前期比
※2025年3月期時点における同社の予想
出所:フジ・メディア・ホールディングス 決算短信