総合メディア企業 利益貢献は不動産・リゾートも大きい

フジ・メディア・ホールディングスは、フジテレビジョンを中核としたメディア企業です。ラジオ放送のニッポン放送らが1957年に設立しました。ニッポン放送は長らく親会社の立場でしたが、ライブドア事件を契機に2005年に親子関係が逆転し、現在はフジ・メディア・ホールディングスの完全子会社となっています。

その他の子会社には出版社の扶桑社、映像・音楽のポニーキャニオン、不動産のサンケイビル、ホテルや「鴨川シーワールド」などのグランビスタホテル&リゾートなどがあります。また、持分法適用会社にはWOWOW(ワウワウ)や産業経済新聞社、関西テレビ放送などを保有し、グループを形成しています。

売り上げの中心は「メディア・コンテンツ事業」です。このセグメントは、テレビ放送や配信動画に表示する広告収入や、映像や音楽のコンテンツ収入(劇場収入、有料配信、著作権使用料など)で構成されます。

なお、利益は「都市開発・観光事業」セグメントと二分しています。このセグメントは、主にオフィスやマンションの賃貸や、ホテルおよび水族館の運営で構成されます。25年3月期は、冒頭の不祥事からメディア・コンテンツ事業が赤字に転落し、都市開発・観光事業が全体の利益を支える構図となりました。

【セグメント情報(2025年3月期)】 

フジ・メディア・ホールディングスのセグメント情報を表した図表(2025年3月期)
 
出所:フジ・メディア・ホールディングス 決算短信