とりあえず繰下げ待機しながら考えることに
圭司さんは、とりあえず繰下げ待機して、後で繰下げはせず遡る方法もあることについて案内されました。65歳時点で、65歳受給開始(繰下げなし)で手続きをすると、そのまま65歳開始・増額なしで受給が始まりますので、後で繰下げしたいと思っても繰下げはできなくなります。また、繰下げは66歳から可能なため、66歳になる前に手続きをしても、65歳受給開始という扱いになり、65歳に遡って受け取りを開始することになります。
圭司さんは職員から「65歳以降の給与収入や急な支出の有無などから繰下げをするか、65歳に遡るかを決めるのも良いのではないでしょうか」と提案を受けました。ただし、「65歳に遡って受給する場合は、遡った年金はそれぞれの年の年金収入となりますので、その分過去に遡って各年の確定申告の修正申告が必要になります」との補足もされました。
このように65歳以降の年金の受け取り方、手続きについて説明を受けた圭司さん。すぐに決める必要がないことを知って安心したようです。とりあえず繰下げ待機することとし、65歳以降の仕事の状況を見ながら受給方法を決めることにしました。
老後資金のベースとなる公的年金。終身で受け取れるため、その金額や受け取り方は気になることでしょう。その受け取り方や手続きについては事前に確認しておけば計画も立てやすくなるでしょう。
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