「発達障害かもしれない」母親の気づきと将来への不安
ある日、仕事で忙しい母親が長男に「お母さんはこれから仕事にいくから、洗濯をしておいて欲しいの」とお願いしたことがあったそうです。すると長男は素直に了承。洗濯機を操作して洗濯をしました。
母親が仕事から帰ってくると、なんと洗い終わった洗濯物が洗濯機の中に放置されていたのです。びっくりした母親が「なんで干さないの?」と長男を問い詰めたところ、長男はきょとんとした表情で「洗濯をして欲しいとは言われたけど、干してとは言われなかったから」と答えたそうです。
その発言に対して母親は厳しく叱ってしまい、それ以降、長男が家事を手伝うことはありませんでした。
また別の日のこと。母は風邪をひいて寝込んでいました。倦怠感のため家事もままなりません。しかし息子たちは心配する素振りを一切見せず、自室でスマホを見てゴロゴロしているだけ。挙句の果てには「今日の晩ごはん何?」と聞いてきたそうです。
「さすがに何かがおかしい」
母親はそう感じました。
その後、母親が色々調べたところ「やはり息子たちには発達障害があるのではないか?」と疑問を持つようになったそうです。
「息子2人のうち、せめてどちらかが働いて家にお金を入れてくれればいいのですが、それも厳しいと思うようになりました。とはいえ、私が働き続けるのも限界があります。貯金もほとんどないので、このままでは家計が破たんしてしまいます。一体どうすればよいのでしょうか」
母親は切羽詰まった表情でそう言いました。
●息子たちが働かず家計破たんの危機を感じている母親。働き続けることにも限界を感じている中、どのような決断を下したのでしょうか? 後編【働き続けるのも体力的に限界…息子2人の“ダブルひきこもり”に悩む68歳母親が、再起のために選んだ方法とは】 で詳説します。
※プライバシー保護のため、内容を一部脚色しています。