資産運用を始めてからの「期間」は?
2024年1月の新NISA開始を機に、投資や資産運用を始めた人もいる一方で、「リーマン・ショックの頃から投資を続けている」といったベテラン投資家もいるはずだ。では実際のところどのくらいの期間、運用を続けている人が多いのだろうか。
保険の一括比較・見積もりサイト「コのほけん!」を運営するSasuke Financial Lab株式会社が実施した投資や資産運用に関するアンケート調査(対象:19~60歳の男女347人)を参考に見ていこう。期間についての結果は次のとおりだ。
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最も多かったのは「3年以上5年未満」(26.2%)、次は僅差で「1年以上3年未満」(25.9%)となった。つまり「1年以上5年未満」の層が、全体の半数以上を占めているということ。多くの人が、比較的最近になって投資を始めたことが分かる。一方で、「10年以上」(16.1%)という長い経験を持つ人も、一定数を占めている。
興味深いのは、年代ごとに傾向が異なる点だ。20代~40代では「5年未満」が半数以上を占めるのに対し、50代では「10年以上」の割合が半数を超えている。若年層は新NISAをきっかけに投資を始める人が多い一方で、50代は従来から資産運用に取り組んでいる層が多いと考えられる。
では、投資に興味を持ったきっかけは何だったのだろう。
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最も多かったのは「老後に不安を感じた」(58.5%)という回答だった(複数回答)。長寿化や年金問題が取り沙汰される中、将来の生活資金を確保する必要性を感じて、投資を始める人が多いと推測される。
次いで「収入を増やしたいと思った」(57.6%)、「将来のライフイベントに備えたいと思った」(26.2%)と続く。物価上昇の影響もあり、給与所得だけでは資産を増やしにくい状況の中で、投資を通じて資産形成を図ろうとする動きが広がっているようだ。