「これではいけない」、商品選びに目覚めたきっかけ
――最初から投資信託で運用されていたのですか?
T.Mさん いえ、最初は知識がなかったので運用商品は定期預金のみ。会社から支給される金額(掛金)をすべて投じていたのです。
企業型確定拠出年金で選べる商品は大まかに、預金や保険といった元本確保型商品と投資信託などの価格変動商品に分かれます。定期預金には元本割れしないという安心感がある反面、資産が大きく増えるという見込みも薄いと言わざるをえません。ところが、その状態から脱したきっかけが5年前に訪れたとT.Mさんは語ります。
――運用商品を変えることにしたきっかけとは?
T.Mさん 5年前に会社が実施してくれた、資産運用についての説明会です。そこで基本的な知識を得て、“これではいけない”と思い、投資信託で運用することに決めました。それまで定期預金に投じていた金額もすべて投資信託に切り替えたのです。
●この切り替えが後のT.Mさんの企業型確定拠出年金の資産残高を左右する運命の選択となった…。後編「金融資産5000万円超の60代元会社員、企業型確定拠出年金の運用益は「どれだけ増えた」?【読者体験談】」で詳報する。