株価下落トレンドから一転、上場来高値 買収の思惑で買われる

セブン&アイ・ホールディングスの株価が揺れています。今期(2025年2月期)の業績予想を開示した2024年4月に値を下げ、同年7月には第1四半期の決算でも売りを浴びました。第1四半期は、前年同四半期比で5割の最終減益でした。

しかしカナダの同業や創業家から買収の提案を受けたことが伝わると、株価は一転して急騰します。下落分を短期間で取り戻し、同年11月の上場来高値(2703円)まで直線的に上昇しました。このような経緯から、2024年は安値から高値まで1100円もの値幅が生じる荒い値動きとなりました。

【セブン&アイ・ホールディングスの株価チャート(過去5年間)】
・株価:2490円(2025年1月10日終値)

 
出所:Tradingview
 

セブン&アイ・ホールディングスは「JPXプライム150指数」に算出開始当初から組み入れられている銘柄です。選定理由は市場評価性(PBR基準)の高さ、つまり投資家の支持が厚く、純資産に対してよく買われていることが評価され、指数に採用されています。

今回はセブン&アイ・ホールディングスを取り上げます。同社の概要と、話題となっている買収の経緯、また足元で業績が振るわない理由も解説します。株価が今後、どのような展開を迎えるかを見通すうえで不可欠な要因を押さえましょう。