◆トランプ氏就任を控え、動きにくい展開の新興国投資
月次のパフォーマンス順位では、トップの「トルコ株式オープン」が3.60%、次の「東洋・中国A株ファンド『創新』2019-11」が1.17%で、この2ファンドのみがプラスリターン。その他は、全てマイナスのリターンになっている。エマージング株式市場全般に厳しい株価推移になった。これは、11月に米大統領選挙が行われ、新たな大統領にトランプ氏が就くことが決定した影響といえる。
トランプ氏の看板政策である「アメリカ・ファースト」は、世界の貿易をゆがめ、アメリカとの関係いかんでは、個々の新興国に深刻なダメージを与えることになるかもしれない。実際に、関税引き上げが伝わったメキシコとカナダは大いに動揺することになった。これについては、実際にトランプ氏が政権運営を始めてみないと、どのような影響がどの程度の規模とスピードでやってくるのかわからない。トランプ氏の大統領就任式である2025年1月20日を控えて、新興国投資については動きにくい展開が続きそうだ。
執筆/ライター・記者 徳永 浩