◆「フィンテック株式ファンド」が20%超の上昇
個別ファンドの月間騰落率では、「外国株式型」の「グローバル・フィンテック株式ファンド(ヘッジあり・年2回)」が20.01%、「グローバル・スペース株式ファンド(ヘッジあり・年2回決算型)」の17.82%、「グローバル・フィンテック株式ファンド(年2回)」の17.50%などが目立つ。特定のテーマを対象としたハイテク株相場が復調しているような動きだ。また、前月に18.90%の上昇となっていた「米国IPOニューステージ・ファンド(ヘッジなし・資産成長型)」は、今月も16.48%と好調をキープしている。
一方、「エマージング株式型」は、前月目立って上昇したロシア株ファンドが一服となり、「DWSロシア株式ファンド」がマイナス0.27%、「ロシア株式ファンド」がマイナス0.78%などとなった。カテゴリーでトップの「トルコ株式オープン」が3.60%であり、騰落率でカテゴリーの3位につける「インド株式フォーカス(奇数月分配型)」がマイナス0.09%となるなど、全般的にパフォーマンスは低迷した。
「国内株式型」では騰落率のトップが「ダイワ金融新時代ファンド」の8.06%、「複合資産型」では「ダブルライン・シラー・ケープ米国株式プラス<ヘッジあり>」が6.32%だった。「外国株式型」が20%前後の上昇となっていることと比較すると、「外国株式型」以外のカテゴリーの騰落率はもの足りない水準になっている。
◆「外国株式型」の分配金ファンドが好成績
分配金利回りのトップは前月に続いて「フィデリティ・グロース・オポチュニティ・ファンドD」の35.23%だった。利回りの水準は前月の37.67%からやや低下した。第2位は「GS日本株・プラス(通貨分散コース)」の31.91%、続いて「JPMアメリカ成長株ファンド(ヘッジなし、毎月)予想分配金提示型」の31.66%、「フィデリティ・米国株式ファンドF」の30.34%と、この4本が30%超の分配金利回りになっている。全て「外国株式型」にカテゴライズされ、「外国株式型」は騰落率の面、また、分配金利回りの面でもパフォーマンスで上位を独占している。現在の資金流入の中心になっているのは、このような運用成績が背景にあることがよくわかる。
執筆/ライター・記者 徳永 浩