NISAの平均積立金額は5万7227円でiDeCoの約2.7倍

さてDeCoとNISAを併用している人はNISAに毎月いくら積み立てているのだろうか。

株式会社400F 「オカネコ iDeCoの利用意向調査2024年11月」

調査によれば「9万円以上10万円以下」と回答した人が40.8%と最多、「5万円以上6万円未満」が13.2%と続き、平均は5万7227円だった。NISAのつみたて投資枠の場合、非課税で積み立てできる金額の上限は年間120万円。1カ月に換算すると10万円なので、節税効果を最大限享受したいと考える人が多いようだ。

先述の通りiDeCoの平均拠出額は2万1209円だったので、NISAの平均積立額はその約2.7倍ということになる。iDeCoの拠出限度額は職業などにより異なり、限度額が最も高い個人事業主でも6万8000円までとNISA(つみたて投資枠)に比べて低いので、その辺りも影響しているかもしれない。

「iDeCoの引き出し制限にハードル」が約2割

いまだ未加入の人が多いiDeCoだが、なにがハードルなのか。調査結果では、「NISA・投資信託等、その他の投資商品にお金をかけているから」と回答した人が27.1%と最多だった。これはiDeCo以外の要因だが、一方で「制度についてよくわかっていないから」22.9%、「原則60歳まで引き出せないから」19.5%といった回答も見られた。

株式会社400F 「オカネコ iDeCoの利用意向調査2024年11月」

老後に向けた資産形成という目的からすると、引き出し制限があることはもっともだとも考えられるが、柔軟に運用したい人にとってはハードルに感じるようだ。またiDeCoに関心があっても、制度がよくわからないと加入を見送る人が依然として一定数おり、さらなる周知が今後の課題と言えそうだ。

調査概要 調査主体:株式会社400F 調査名:オカネコ iDeCoの利用意向調査2024年11月 調査対象:全国の「オカネコ」ユーザーの650人 調査期間:2024年11月6日~2024年11月10日