70代に差し掛かると、退職後の生活が本格的に始まり、収入源が年金や貯蓄に限られてきます。この時期における金融リテラシーは、安定した生活を送るために非常に重要です。
収入と支出、資産の管理
まず、収入ですが、改めて公的年金の金額を正確に把握しましょう。公的年金は終身年金なので、セカンドライフの収入のベースになります。ご夫婦の場合は、配偶者の年金額、配偶者が亡くなられた場合の遺族年金の金額なども確認が必要です。
また、公的年金に加えて企業年金や個人年金も確認してください。終身年金、10年・20年など受給期間が有期になっている場合などさまざまです。これに加えて、金融資産からの利息・配当金、不動産所得などがある方は考慮してください。
次に、毎月の支出を改めて考えます。固定費(家賃、光熱費、保険料など)と変動費(食費、娯楽費、医療費など)を分類し、無駄な支出がないかをチェックします。また、リフォーム費用、医療費や介護費用は予測が難しいため、余裕を持って考えることが大切です。
収入と支出を把握したら、収支を確認してください。赤字になる場合も多いのですが、この赤字を金融資産の取崩しで賄うことができるかがポイントです。少なくとも90歳くらいまでのプランは立ててください。もちろんプランは状況に応じて柔軟に変更することが求められます。また、将来のことを考えると緊急予備資金の確保は欠かせません。