女性は皆、最期には「おひとりさま」の可能性大! だからこそ、準備を!

前述した通り、老後不足する金額を計算するにあたり、95歳まで生きると仮定して計算されていますが、実際、90歳を超えて長生きする可能性が高いのは、男性よりも女性です。というのも、厚生労働省が2019年7月に公表した簡易生命表によると、2018年の日本人の平均寿命は、男性81.25歳、女性は87.32歳と過去最高を更新。平均寿命は、今後もさらに伸びると予想されており、内閣府発表の高齢社会白書によると、2060年には、男性84.19歳、女性90.93歳になるようです。このデータから女性は男性に比べて長生きということはもちろん、たとえ結婚している場合でも、女性の方が最期を1人で過ごす可能性が高いということがわかります。

最近、都内の老人ホームを見学する機会が増えているのですが、どこの施設を見学しても男性に比べて女性の入居者が多いと感じます。厚生労働省の介護サービス施設・事業所調査の概況を見ても、どの老人ホームも男性と女性の割合は、3:7程度になっているようです。また、最近は、女性の意識の変化が進んでおり、自分らしい自由なライフスタイルを求める女性が増えてきているように感じます。そのため、離婚や事実婚なども増え、一旦結婚しても、パートナーと別れて1人で生きる道を選択する可能性も少なくありません。

総務省統計局・国勢調査を見ても、未婚、離婚、死別などすべてのシングル女性を合わせると、「おひとりさま」率は実に半数近くにも上ります。ですから、おひとりさまライフを考えておくべきは、現在シングルだという女性だけではありません。女性は、「最期にはおひとりさまになる」可能性があることを視野に入れ、老後のお金を準備していくことが大切といえるでしょう。