アップルからiPhone16シリーズが2024年9月に発売されました。新型チップ「A18」を採用し、前15シリーズの「A16」より処理能力や省電力性能が向上しています。より高性能チップである「A18 Pro」搭載の最高級モデル(iPhone 16 Pro Max)は18万9,800円~と、高額な価格帯も話題を集めています。
新モデルの発売はアップルの業績に恩恵がありそうです。投資対象としてアップルに注目する人も多いでしょう。
アップルへの投資なら、同社の株式の購入がシンプルです。ただし、株式を買うだけがアップルへの投資ではありません。投資信託でもアップルへ投資できます。
アップル株式はどのように購入できるのでしょうか。また、どのような投資信託ならアップルに投資できるのでしょうか。簡単に紹介します。
時価総額は世界トップクラス 売り上げは日本の税収並み
投資方法の前に、まずはアップルの概要を押さえましょう。
アップルは時価総額で世界最大級の企業です。過去にはサウジアラビアのサウジアラムコに追い抜かれたこともありました。現在はエヌビディアやマイクロソフトと並んで世界首位の座を争っています。
【米国上場企業 時価総額上位3銘柄(2024年10月15日終値)】
・アップル:3.51兆ドル(526.5兆円)
・エヌビディア:3.38兆ドル(507.0兆円)
・マイクロソフト:3.11兆ドル(466.5兆円)
※()は1ドル=150円換算の値
※参考:サウジアラムコ:6.57兆サウジリヤル、1サウジリヤル=40円で262.8兆円
アップルは製品の販売やサービスの提供を手掛ける企業です。製品はiPhoneやMacを中心に、ウェアラブル端末やホーム関連製品(アップルTVやホームポッドなど)を販売しています。
サービスは広告や有料の補償サービス(アップルケア)などです。ほかにクラウドやデジタルコンテンツ(アップ・ストア、アップルアーケードなど)、決済サービス(アップルペイ、アップルカードなど)も提供しています。
なお売り上げの多くは製品によるもので、直近の2023年9月期は純売上高の77%を製品が占めました。ただし成長率はサービスの方が高い傾向にあります。
アップルの強みは規模の大きさです。世界中で製品やサービスを提供しており、売り上げは1ドル=150円で考えると57兆円を超えます。これは日本の主要な税収に匹敵する水準です(所得税、消費税、法人税。2024年度は58.7兆円)。利益率も高く、売り上げの約25%が純利益として残っています。
【アップルの業績(2023年9月期)】
・純売上高:3832億ドル(-2.8%)
・純売上高のうち製品:2980億ドル(-2.5%)
・純売上高のうちサービス:852億ドル(+9.0%)
・営業利益:1143億ドル(-4.3%)
・純利益:969億ドル(-2.8%)
※()は前期比
【アップルのセグメント純売上高(2023年9月期)】
・南北アメリカ:1625億ドル(-4.2%)
・ヨーロッパ:942億ドル(-0.9%)
・グレーターチャイナ:725億ドル(-2.2%)
・日本:242億ドル(-6.6%)
・その他アジア太平洋:296億ドル(+0.8%)
※()は前期比
※ヨーロッパはインド、中東、アフリカを含む
※グレーターチャイナは中国本土、香港、台湾を含む
今期(2024年9月期)は第3四半期まで決算を公表しています。前期比で増収増益ですが、近年はやや停滞感も見られます。通期決算は10月31日に公表される予定です。