豊かなセカンドライフのためには、しっかりとした経済基盤は欠かせません。50代は老後資金準備に向けた資産形成のラストスパートの時期です。

老後の収支を「自分ごと化」「見える化」

50代に差しかかった人にとって、老後の収支を「自分ごと化」し、「見える化」することが大切です。まず、現在の収入と支出を把握しましょう。現在の状況がわからなければ、老後の収支のイメージができません。次に、老後生活の収支を確認します。具体的には、公的年金などの収入や、勤め先の退職給付制度を確認します。特に公的年金は老後資金の重要な部分ですが、把握していない人が多いようです(資料1)。公的年金の見込み額は、年に1度、誕生月に「ねんきん定期便」が日本年金機構から届きます。年金額が「いつから」「いくら」受け取れるか確認してください。公的年金や企業年金などの収入、退職一時金や貯蓄などの金融資産を把握して、毎月どれくらいの金額を使うことができるのかを見積もりましょう。

(資料1) 50代の公的年金に関する理解

出典:金融広報中央委員会「金融リテラシー調査2022年」をもとにアセットマネジメントOneが作成

その一方、退職後の生活費も具体的に計算します。日常の生活費だけでなく、医療費や趣味、旅行などの費用も考慮に入れてください。また、退職時点でどの程度住宅ローンの残高があるかも忘れずにチェックしてください。これらのデータを基に自分の老後の収支を「見える化」することで、具体的なプランが立てやすくなります。