グーグル(Google)のインターネットにおける地位は圧倒的です。情報通信白書(令和5年版)によれば、検索エンジンの世界シェアはデスクトップで84%、モバイルでは96%に達します(2022年末時点。出所:総務省 情報通信白書(令和5年版))。

インターネットの巨人は業績も驚異的です。2023年度は1ドル=140円換算で10兆円もの純利益を稼ぎました。東証に上場する全3663社の合計(57兆6625億円)の約6分の1を1社で得た計算です。これだけ大きな利益を稼ぐのなら、投資を考えたくなるのも無理はないでしょう。

海外株式への投資は、証券会社で外国口座を開設する必要があります。しかし、投資信託ならより手軽に投資できます。

では、グーグルへ投資する投資信託にはどのようなものがあるのでしょうか。具体的な銘柄をいくつか紹介します。

グーグルのビジネスとは?広告以外も快走で2ケタ増益

投資信託を紹介する前に、まずはグーグルの概要と業績を押さえておきましょう。

なお、グーグルは非上場企業です。代わりに、持ち株会社で親会社のアルファベット(Alphabet Inc)が上場しています。したがって、グーグルへ投資するということは、アルファベット株式へ投資するということになります。

アルファベットの収益の大半はグーグルで構成されます。2023年度は99%超をグーグルが占めました。

そしてグーグルの収益の多くは広告が占めています。ウェブサイトや自社運営のサービスなどに広告を表示し、広告主から収益を得るビジネスです。

グーグルの収益には、ほかに「ユーチューブ・プレミアム」などのサブスクリプションや、「グーグルプレイ」のアプリ内購入、「ピクセル」などのスマートフォン機器の販売など、消費者から直接的に得るものも含まれます。また企業などに提供されるクラウドも、グーグルの収益の1つです。

直近の2023年12月期は増収増益となりました。特に純利益は増益率20%超と、大きく成長しています。広告が順調に伸長したこと、その他のサービスも高い成長率で拡大したことが、大幅な増益につながったようです。

【アルファベットの業績(2023年12月期)】
・収益:3073億ドル(+8.6%)
・営業利益:842億ドル(+12.6%)
・純利益:737億ドル(+23.0%)

【アルファベットのセグメント収益(2023年12月期)】
・グーグルサービス:2725億ドル(+7.5%)
・グーグルクラウド:330億ドル(+25.9%)
・その他:15億ドル(+42.9%)

※()は前期比
※グーグルサービスの内訳:グーグル広告2378億ドル(+5.9%)、グーグルサブスクリプション・プラットフォームおよび機器346億ドル(+19.3%)
※出所:アルファベット フォーム10―K(2023年12月期)