LVMH、バーバリー…中国の消費に頼る企業には、大きな打撃が

中国事業における苦戦は、資生堂に限った話ではありません。欧州の高級ブランドも厳しい状況に直面しています。それを証拠に、欧州ハイブランドの株価は、今年に入ってから低迷を続けています。

たとえばイギリスのバーバリー・グループの株価は、2023年4月1日につけた2609ポンドをピークに下落し、2024年9月17日には605.20ポンドまで下落しています。また、さまざまな高級ブランドを擁することで知られているLVMHモエヘネシー・ルイヴィトンの株価も、2023年4月21日につけた901.10ユーロから下落し、2024年9月17日時点では607.70ユーロまで調整しています。

また、中国における消費低迷はハイブランドに限った話ではありません。ユニクロブランドを展開しているファーストリテイリングの業績にも影響を及ぼしています。2024年第3四半期(2024年3~5月期)の海外ユニクロ事業の地域別業績を見ると、中国大陸と香港は減収かつ大幅な減益となりました。もちろんファーストリテイリングの場合、他のセグメントの業績が堅調なので、第3四半期における中国大陸・香港の減収・減益を十分にカバーでき、全体の連結業績は悪くありませんが、中国依存度の高い企業にとって、中国の個人消費低迷は、業績面に少なからぬ影響を及ぼしています。