就職・転職戦線に異常あり?
最初に正社員の賃金と求人の全体像から。調査は、これまでの金融業界では分析に用いられることのなかったオルタナティブデータの分析サービスを提供する株式会社ナウキャストが、株式会社フロッグが収集した求人広告データをもとに募集賃金指数と求人数指数を作成して分析。
結果、2024年7月の募集賃金指数は増加傾向が続くものの、前年同期比では伸び率が低下。昨年12月以来、初めて2%増を下回る結果になりました。また求人数指数も、増加傾向は続き、2桁台の高い伸び率は維持しつつも、前年同期比での伸び率は低下しています。
今回の変化が景気後退の前兆なのか、一時的な調整なのかは現状では判断ができません。ただ、8月の世界同時株安では米国の雇用統計の悪化が引き金になったと指摘する市場関係者もいるなど、最近は雇用情勢に対する注目度も高まっているだけに、今後の展開が気になるところです。